豊中市伊丹市での資源化・リサイクル事業専門障害者雇用
2012年4月より稼働を始めた、豊中市・伊丹市共有のごみ処理施設「クリーンランド」内の「リサイクルプラザ」において、約30名の障がい者社員を雇用し、指導員と共に資源化物手選別業務(資源物プラスチックとして回収されたごみの中から手選別でリサイクルできないものを取り除く業務)を行っています。
10代から50代の障がい者約30名を雇用。
正社員として雇用し、社会保険等にも加入しています。
原則として公共交通機関を使って通勤しています。
「豊中市伊丹市クリーンランド リサイクルプラザ」
資源循環型のまちづくりをめざして誕生した「森の中の再生工場」を基本コンセプトとして、愛称「豊中伊丹スリーR・センター」の通り、
Reduce(減らす)、Reuse(再使用)、Recycle(再利用)への取り組みを推進しています。
(株)きるとは資源化物のペットボトル、缶類、プラスチック製容器包装から手選別により異物を取り除く作業を行っています。
きるとでは缶類、ペットボトル、プラスチック製容器包装の3種類の資源化物の手選別を担当しています。
1台のベルトコンベアに6名を配置して1班を構成し、流れてくるゴミから異物を取り除く作業を行っています。
ペットボトル・缶類が各1ライン、プラ容器が4ラインの計6ラインが稼働しています。
異物とは、ビン、歯ブラシ、電化製品、汚れたプラスチック、リチウム充電電池など資源化できないものを指します。
異物の種類が非常に多く、また大量のごみの中から異物を発見し除去するには、相当な集中力や判断力を要求されます
「作業主任」と「リーダー制度」を導入
約30名の障がい者社員が中心となり日々の業務を進めていくことを目指す体制をとっています。
リーダーは赤いキャップをつけます。
また「リーダー」が作業の中心となり、仲間同士で支えあう職場になっております。
支援員の思いは
障がい者就労とは、収入を得るとともに「働きがい」や「社会参加」を実現する事だと考えます。
また、障がい者雇用は障がい者だけでなくその企業で働く全従業員に対しても優しい職場に繫がることだと私たちは考えています。
資源化物が回収されベルトコンベアで流れてくる中に注射針などが混じっている時があります。異物を手選別するときには軍手やゴム手袋を重ねて作業をしていますが、それでも流れてきた針が刺さってしまうことがあります。
株式会社きるとでの針刺し事故の対策とデータを下記に記載しております。
株式会社きるとでは、約2ヶ年の事業での活動による資源を活かし、中小企業の障害者雇用の推進、支援活動に取り組みました。
事業期間:2011年8月15日〜2013年3月31日
◆企業支援
地域における中小企業の障害者雇用への意向や実情に合った支援を行い、人事労務、経営などのアドバイザーや、実際の職場の中で支援するジョブコーチ、人材育成という経営課題に応えていける専門家の派遣などで障害者雇用を支援し、地域中小企業の振興を図りました。
中小企業の障害者雇用の阻害要因は?
このような疑問・問題点を共に考え、解決してくれる専門家を派遣しました。
専門家集団とは?
税理士・行政書士・社会保険労務士・障害者就労支援機関など
◆制度研究
・株式会社きるとと障害者雇用に取り組む(取り組みたい)中小企業が連携し、障害者雇用促進法の特例子会社制度の現行規定を超える特例制度を開発し、中小企業グループによる障害者雇用と中小企業振興を促進する仕組みを創るための情報収集・研究を行ないました。
◆障害特性別リーフレット「障害のある方と共に働くために」(無料)
障害者雇用の経験のない企業にとって、障害者が働いている姿をイメージすることは難しく、どのように受け入れればよいか不安に思うところです。けれども、障害の特性を理解し、特性に合わせた雇用環境を整えて行けば、十分に障害者の能力を活かし、戦力とすることが可能になります。
きるとでは、企業の障害者雇用への理解を深め、雇用促進へつなげるために、主たる4つの障害、「精神障害」、「知的障害」、「発達障害」、「高次脳機能障害」について、それぞれどのような障害なのか、その特性、特性に合わせた雇用のポイント、実際の雇用事例などをまとめたパンフレットを制作しました。雇用への手がかりとして活用していただければ幸いです。